アレルギーの病気シリーズ

スギ花粉症について

 毎年2-4月は、日本人の国民病といえるスギ花粉症の季節となりました。ちなみに、フランス人の花粉症はマロニエによることが多いようです。花粉量とディーゼルエンジン排気ガスの増加が発病につながるといわれています。排気ガスの増加する現代社会では、スギ花粉症は年々増加すると考えられています。毎年、花粉症にお悩みの方はどのような対策をなされていますか?予防対策は、花粉にさらされないこと。花粉にさらされても、反応を最小限にすること、の2点です。

下記の点に注意しましょう。
1)屋外と室内では、花粉量は10倍以上違います。花粉症患者さんだけでなく家族全員で室内に持ち込まないようにしましょう。玄関で衣服を必ずはたいてはいる・花粉のつきにくい木綿類の衣服を主体に着用する(ウール・毛糸類はさける)。
2)布団・衣服はなるべく外に干さない(いたし方ない場合は、必ずよくはたき掃除機で吸い取る)。
3)外出時には、マスク、眼鏡の着用。
4)ストレスのない規則正しい生活を心がける。

 スギ花粉症の発病を遅らせ、症状を軽くすませるには、花粉飛来以前、2-3週間前から抗アレルギー薬を服用する方法が有効です。スギ花粉症によるアレルギー性鼻炎で即時型(Ⅰ型)アレルギーの病気ですから、他のⅠ型アレルギー(アトピー性皮膚炎や気管支喘息)を合併することが多いので注意が必要です。

 発病したら、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬の内服と抗アレルギー薬の点眼やステロイド点鼻薬を使用するのが標準ですが、同一薬剤が全ての人に有効とは限りません。
自分にあった治療を選んでもらいましょう(オーダーメイド治療)。