呼吸器の病気シリーズ

慢性の咳

 『咳なんてわかってるよ。』といわれるでしょうが、症状の中で、日常的なものですから、よく理解して対応を早くしましょう。

 咳は、気道の異物や過剰に分泌される痰を排除する生態の防御反応です(健康者でも気道分泌液は1日に100ml)。痰をともなう湿性咳と痰をともなわない乾性咳にわけられます。急性の咳と発熱・鼻汁・咽頭痛などの症状があれば、誰でも風邪かなと思われるでしょう。問題となるのは慢性の咳です。慢性で咳をともなう場合には、慢性気管支炎(急性が慢性化したものではなく、全く別な病気)気管支拡張症が、痰をともなわない場合は、肺気腫・間質性肺炎・神経症・咳喘息など色々な病気が隠れていることがあります。

 熱がないから大丈夫とか、風邪が長引いてるからとか、安易に判断しないように注意しましょう。いずれにしても、風邪だけで咳が長期間続くことはありませんから・・・。